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銀色の長い髪が腰の下まで伸びている。整った可憐な顔立ち。瞳は左は眼帯で隠れているが、右目は強く迷いない紅い瞳だった。女の背丈は百六十センチ前後ぐらい。年齢は顔立ち等を見て二十歳前後だろう。
(き、綺麗だ…)
統護はそうとしか考えられず、呆然としていると女の方から話しかけてきた。
『…ねぇ、貴方……何者?』
『え…何者って…俺は、神薙統護って名前なんだが』
統護の答えに女は納得いかなかったのか、怪訝な顔付きになった。
『…はぁ…名前を聞いているわけじゃないの……質問を変えるわ…貴方は、人間?宝魔(ほうま)?…どっち?』
『……ほうま?』
統護は聞いたことのない言葉に悩む。そんな統護を見て女は少し驚いて言う。
『宝魔を知らない?…もしかして、本当にただの人間?』
女はまた質問をしてくる。
『ちょ、ちょっと待ってくれ!…さっきからアンタは何を言ってるんだ!?…宝魔って一体なんなんだ!?』
『…はぁ、ただの人間に余計な事を話してしまった。失敗だわ。』
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