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マーテルの西部。首都からスカースランドにかけて広がるのはランダート砂丘。
乾燥地帯で植物は少ない。
そんな過酷な場所を一匹の巨大な魔獣が駆ける。
背中には
ぐったりと横たわる少年を乗せ…
「フレイス、大丈夫か?」
「…うん…。少し…暑いかな…。あと…喉渇いた…。」
「待ってろよ、あと少しで街だから。水もあるし、涼しいから。な?」
持っていた水は既に底を着いていた。魔獣はもう随分走っているがそれでも水が尽きてから3時間は経過している。
(俺は大丈夫だけど人間にはやっぱりきついかな…)
一度止まると器用に首に下げた鞄から大きめの布を取り背中の少年に掛け日よけにしてやる。
「頑張れよ。なるべく早く行くから。」
そしてまた広大な砂丘を走り出すのだった。
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