確信

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確信

それからどれくらいの時間がたったかわからない。 気が付くと海沿いを走っていた。 「拓郎。お前大丈夫か。」 涼太は拓郎の様子を確認しながら言った。 「大丈夫、大丈夫。」 冷静を保とうと必死に言った。 「無理するなよな。なんかあったら言えよ。」 「おう。」 拓郎は言った。 「なあ、少し寒くない。」 涼太言った。 「いや。」 拓郎は平然に言った。 後ろから声がした、 「ねぇ、なんかここら辺やばい感じしない?」 木下がシートに背中をつけながら言った。 「え、普通じゃん。」 拓郎は笑いながら言った。 「拓郎絶対おかしいよ。なんか感じない?ねぇ真実。」 木下が言った。 川崎は目をつむって黙っていた。 「真実大丈夫?」 木下が言う、 「うん、平気。」 川崎は答えた。 「なぁ、もう着くのか。」 拓郎は言った。 「そうだな、あとはその山に登ってくだけだ。」 拓郎達は小樽の中心から離れたとこまで来た。 辺りは街頭もなく山に向かうにつれ、一層に木々が増していった。 気が付くと対向車線には車を一台も見ていない。 道路もアスファルトの路面から土がむき出しの道路に変わっていた。 車のタイヤの後以外には草が生えていた。 それも一メートルくらいの高さの草だ。 拓郎は1人考えていた。 こんな所来なければ良かった。実際さっきから寒気がする、なんだこの感じは。初めてじゃない。 あの時もそうだった。 しかもさっきから誰かに見られてる気がする。 気のせいか、気のせいだな。 「拓郎!前!」 涼太の声が車中に響いた。 「うわあ。」 拓郎が言った。 目の前には大きな大木が雷かなにかで倒れていた。 拓郎は急ブレーキをかけた、キャーと後ろから聞こえた、凄い衝撃が拓郎達を襲った。
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