確信

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ガチャン。 車のドアが開く音がした。涼太が車から降りた。 「ひでぇな、バッツリ折れてやがる。」 拓郎達も車から降りた。 「とりあえず、行くか?」 拓郎が言った。 「寒いっ。」 川崎が両手を二の腕につけて言った。 「大丈夫か?」 拓郎が川崎の肩に触れ言った。 拓郎は手をすぐに離した。 「どうした拓郎、そんな顔して、なした?」 涼太が拓郎の方へ振り返り言った。 「なんもだ。」 拓郎は微笑み、すぐに表情を戻した。 「なぁ、川崎、中3の時の事覚えてる?」 拓郎が言った。 「中3の時…、 なにかあった?」 川崎が言った。 「いや、俺も良く思い出せないんだ、ただその時、川崎がいたような気がして。凄く嫌な思い出だった気がする。」 拓郎が下向きつつも言った。 「そっか~。 てか真実で良いからね。」川崎がニコッと笑い言った。 「えっ、うん、じゃ~真実ね。」 少し顔を赤くして言った。 「うん。」 フフッと笑いながら川崎は言った。 拓郎は恥ずかしさを隠すために川崎から目をそらした、そこには木下と涼太が二人でこちらの方をチラチラ見てなにか話していた。 木下と目があった、木下はすぐに俺から目を離した。 「どうしたんだ木下。」 拓郎が木下に近付き言った。「なんもだって、ただ拓郎が顔赤くしてたから、バカにしてたんだ。」 木下は大きい声で笑いながら言った。 「そうなのかあ?んま、いっか。そろそろ行くか?」 「そうだな、ワクワクしてくるな。」 涼太はにやけて言った。 「真実~、行くよ。」 木下が手を振って言った。 「って木下、どこ向いて言ってるんだよ、真実ならそっちだろ。」 拓郎は笑いながら言った。 「バレた? ちょっと盛り上げようとボケてみた。」 木下は舌をちょとだし、笑いながら言った。 「マジ、ナイスだなお前。」拓郎は木下の肩を叩き言った。 「でしょでしょ?」 木下が言った。 川崎が拓郎達のもとへ行った。 「真実も来たし、行くか。」拓郎が言った。 拓郎達は倒れていた大木の端を通り、山を登って行った。土がむき出しだが、地盤がしっかりしていた。 木下と涼太が前を歩いていた、拓郎と川崎が二人で歩いている。 「ねぇ、拓郎君 この山凄く嫌な感じする。」 川崎は拓郎の左腕をギュッと掴んだ。 「そうか? 大丈夫だって」 拓郎は動揺して声が震えていた。
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