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「あ…ははは…ごめんなさい」
戸惑いながら謝る彼女。
「いいって~冗談だから気にしないでよ~な~十夜?」
「ああ…」
「なんでこう愛想ないのかなぁ~(´・ω・`)」
とぶつぶつ言う渉。
とその時にチャイムがなる。
「あ~もう鳴ったのか~てか次体育だしやべ~じゃあ行ってくるぜ~」
「ああ、行ってこい」
走って行く渉。見送る十夜。この光景に疑問に思ったのか
「あの~峰倉君は行かないの?」
と彼女が問う。
「俺の心配より自分の心配をしたらどうか?早く行かないと欠席になるぞ」
「え…あ…うん、じゃあまた後でね」
不思議に思いながらも確かに危ういので彼女は走って行った。おそらく疑問に思い続けるだろう。そして十夜一人になった。
「………行ったか…確かに不思議に思うわな…でもあと1年か…もうわずかだな。今の生活が気に入ってはいるのだな、俺は。だが…覚悟はできている…運命は変わらないからな…」
と空をみやげながら呟く。
そして放課後に…
誰もいなくなった教室に一人…
「ふぅ…帰るか…晩ご飯つくらなきゃ…」
そして教室を出ると、門に一人立っている。朝見た顔が一人で。
「何してるんだ?」
と声を掛けると
「あ…うん待ってたの…」
「誰を?」
「君を」
「なぜ?」
「屋上での事を聞きたかったの」
「話す理由などない」「いいから話して」
前に立ちふさがる彼女。
「どうして…昔はそんなんじゃなかったのに…なんでそこまで変わったの?」
「昔だと…俺はお前にあった事がないが…人ち…」
そういいかけた所で言葉止まる。昔にも見たこんな光景…小学4年の時ぐらいに…悲しそうな顔をした少女が前にいる光景が…
「本当に忘れたの?ねえ答えてよ…」
「くっ…」
思い出した。だけど認める訳には行かない気がした。だから…
「ああ。知らないな。人間違いもほどほどにしろよ、じゃあな!」と言い残し走っていく…
「やっぱり…忘れてたんだね…だったら…また思い出してもらうから…」
そう彼女は呟いた…忘れてて欲しくなかったのに忘れられていた事実…また思い出して欲しいと思ったからだろうか…
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