プロローグ3~真夜中のオンライン~

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それは、例えば。   某日、僕のバイトの給料日に生活費二万円を母に援助するところ、二万をケチって二千円しか渡さなかった事に嫌気がさして、他の男の所へ、ほいほいとついて行ってしまったとか。   それは、例えば、例えば、例えば……   駄目だ。心当たりがありすぎる。   本当に、そんな事になっていたらどうしよう?ああ、あの時、ケチらずに、ちゃんと二万円あげていれば良かったのかもしれない。   僕はそんな風に思った。   だが、早くもそれは余計な心配、というか、あの能天気な母には要らぬ心配だったということを身に沁みて感じる事となる。   それは、メール。   僕は徐に携帯を開くと、いつの間にかメールが二件届いていた事に気付く。   一件目、それは母から。
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