プロローグ1~ただ、ひたすらに憂鬱~

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だけど、世の中なんてそんなもんだろ。なんて、格好良さげに考えてみたりする。   でも、きっと、そうやって、つまらない自分に言い聞かせ、無理にでも納得させるしかないのだろう。現実はただ辛く、つまらなく、何もかもがありふれているのだから。   明日は、明日こそはと、当てもない明日に期待し、そして、一日が過ぎ、明日になっても、昨日と同じ繰り返し。そして、人は言い訳する。現実なんてこんなものだと。    実に糞みたい。   糞みたいな世界だ。   糞以下だ。   最低の世の中だ。   ああ、なんて憂鬱……   自分でも、何が正しくて、何が間違っているのかなんて、よく分からない。   ただ、ひとつ、言える事は。   この世界はあまりにも、つまらなすぎるということだ。   例えば、恋愛。   僕も、もう高三だ。年齢で言うと今年でもう十八だ。   それに僕は男だし、異性に対する興味がないというわけではない。むしろ、ある。   ぶっちゃけ、彼女は無茶苦茶欲しいと思っていたりする。
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