第一章~蒼き魔獣と白き少女~

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暗い……闇の中だ。   僕はそこにいた。   辺りには獣の牙のような灰色の氷柱が何本も突き出ている。それは、天井と床との両方から。   ここは、鍾乳洞である。   目の前には、緑色のゼリー状の物体が五体。こちらを囲むようにして、その汚らしい黄色の目をギラギラと輝かせていた。   「早速、お出ましかよ……」   僕はそう呟いては、持っていた木製の杖を正段に構える。   さぁ、どんな奴だか知らないけど……来るなら、来い!真っ向から迎え撃つ!   空白の時……   刹那。正面のゼリーが、一瞬、ぶるりと震え上がっては、こちらへ飛び込んで来た!!   「キェェェェェェッ!」   ゼリーの奇声!   「うぉぉぉぉぉぉっ?!」    負けじと僕も気合いを発する!   そして――   ビュン!   その来るタイミングを見計らい、杖を前に叩き込んだ!!   ザン!   攻撃命中のエフェクト!    だが、そのゼリーは僕の一撃に怯むことなく一直線に突っ込んでくる!!    「何でだよ!」
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