14人が本棚に入れています
本棚に追加
成程、それで帽子深く被ってた訳か
姉さん知ってる人に見られたらヤバいからな
もちろん先生に見られてもヤバい訳で
だから帰ったんだな
「なんだよ!
なら名前ぐらい教えてけよな」
ハァとため息を吐くと
「だってアタシ女子高で男子苦手で」
苦笑いする山田
「何ですぐ姿見せないんだ!」
軽く怒ると
「いやぁ竜哉がウチを姉と間違ったら面白いかなっと…」
エヘッと可愛いらしく笑う山田
「おまっ狙ったのか!
てぇか面白くない!」
俺は激怒しながら叫ぶ
「ごめんって!
アタシが居なくて寂しかった?」
「笑いながら聞くなよ!
寂しかったよ」
顔を赤くして言う俺に
「姉がね、あの日ここで探してって言った気がしたんだ。
だから姉さんがアタシ達を合わせてくれたのかな」
急に真顔で言う山田
「なら姉さんにお礼いわなきゃだな」
思わず柄でも無い事を口走っていた。
「ところで山田の本名は?」
「梨和(りお)だよ」
桜とチューリップが綺麗に咲き乱れていた。
終
→後書き
最初のコメントを投稿しよう!