春風

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紙に黒い文字がずら~っと並んでいる。 俺は、それを目で追いながらシャーペンを走らせた。 なんだ簡単だ 今は期末テストの真っ最中 自慢じゃないが、いつも順位は一番の俺 いつも通りテストを素早く済ませて時計を見る、後30分も残っていた。 あぁいつもながら退屈だ。 不意に窓の外に目をやる あー空が青い 雲も無いし 正に日本晴れと言った天気だ。 何気なく目線を下げてみると、荒れ放題の花壇が見えた。 これがまた、晴天の空と余りに似合わず不自然な気がする。 誰も手入れしないのか… 勿体無い どうせ昼から暇なんだ 花壇整備でもしょう 私的に花は好きだし。 にしても、この学校の環境委員会は何してんだ。 怠慢もいいとこだな 軽く怒りを覚えつつ 取り敢えず何を植えるか考える。 次期的にチューリップとかかな 確か、この近くに種屋さんがあったよな 行ってみよう そんな事を考えている内に、いつの間にか時間は過ぎ30分たっていた。 「皆さんお疲れ様でした。 では解散」 テストが終わったと同時に適当に終活をし、直ぐに下校となった。 俺は急いで鞄を持ち上げる。 その時
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