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レジに居たオバさんに話かけるとチューリップの球根を持って来てくれた。
「有り難うございます。」
俺は十個入りの袋を一つ買い、学校に戻った。
用具室にシャベルを取りに行く。
用具室に入ると直ぐにシャベルを見つけ、一つ手にした。
その時、不意に俺の目に留る物があった。
チューリップの球根の入ったバケツだ。
数えると十個ある。
どうせ有るんなら使わないのは勿体無い、貰ってしまおう。
俺は買って来た球根と合わせる。
球根は20個になった。
これだけ有れば咲いた時、カナリ綺麗だろう。
ホクホク顔で花壇に向かう俺
ん？あれ？
花壇の前に誰か居る様だ。
だが、どう考えても花壇整備をしている様には見えない
深く帽子を被っている。
一見、怪しい人だ
でも怪しい人ではないのだろう
うちの制服着てるし
どう見ても女子だ
なぜなら長い黒髪でスカートを履いているから
「何してんの？」
俺は普通に話しかけた。
その子は驚いて顔を上げたが、よっぽど深く帽子を被っていて顔は見えなかった。
「あっ落とし物しちゃて…」
小声で言い、困った様に顔を下げるその女子
「何を落としたんだ？」
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