第一章

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紫の月を呆然と眺めていると、どこからか声が聞こえてきた。       《力はいるカ》   「なっなんだ!?」     《力はいるカ》   「誰だよ!」     《力はいるカ?紫月の子ヨ》   「誰なんなんだよ!さっさと出てこい!!」     《紫月の子ヨ、我を……》   バチッ   「うわっ」     いきなり電気がはしったような感じがして、あの気味の悪い声はしなくなった。   後ろに気配を感じ振り向くと、『金色の瞳』をした少年が立っていた。     「あの…紫月に魅せられて影に喰われないで下さいね?」     そう言い残しどこかへ行ってしまった。 少年の言葉がやけに気になったが、家に着くと疲れがどっと押し寄せてきて、そのまま俺は寝てしまった。
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