603人が本棚に入れています
本棚に追加
「よっしゃクリーンヒット!!」
翔はガッツポーズを決めてから貴也に近づいていく。
「じゃあ貴帰ろうか」
「そうだな」
そして二人が帰ろうとすると、さっきまで話についていけなかった未来が貴也の腕を掴む。
「ちょっと待って!!」
未来の言葉に二人は同時に立ち止まる。
「貴也君って……一体何者なの?」
「貴が何者って言われてもな~、貴は貴だぜ!!」
「違う!! そういう意味じゃなくて、いつもは大人しい貴也君が今は何だか怖い……」
未来が正直な気持ちを貴也にぶつける。
「怖いか……」
貴也はうっすらと笑みを浮かべる。
「まぁ今の貴と普通の貴ではギャップがありすぎるからな~。まぁ一応簡単に説明すると貴は二重人格って奴だな」
「二重人格!!」
驚きのあまり未来は大声で言う。
「あぁ、貴がこうなったのは、俺達が小五の時。
近所の中学生に喧嘩を売られてしまって俺がボコボコにされた時、そこに一緒にいた貴が急にキレてしまってな。
俺はそこで一旦気を失ってしまい、次に俺が気付いた時には倒れている中学生の山の上に貴がいたんだ」
最初のコメントを投稿しよう!