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「そんなことがあったんだ~。ねぇ、このこと他の人にも教えていい?」
興味本位で未来が二人に聞く。
「止めてくれ。貴は普通に学校生活をおくりたいって言ってんだ」
「どっちの貴也君が?」
「どっちって言われてもな~、二重人格って言っても貴の場合、二人の貴の意識は共通なんだ。まぁ簡単にいうとお酒でよって性格が急変するってレベルだな」
「ふ~んそんなんだ。じゃあ、このことを知ってる人って他に誰がいるの?」
「俺の家族と翔だけだ」
今まで黙っていた貴也が口を開いていう。
「じゃあ河井さんはこのことは知らないの?」
「あぁ」
それだけ言って貴也は後ろを振り返り、家に帰ろうとする。
「じゃあ俺達はこれで帰るわ。一晩寝れば貴もいつもの貴に戻るから心配いらないからな。じゃあ気をつけて帰れよ!!」
翔が手を振ってから貴也達は家に帰っていった。
そして一人取り残された未来はというとクスリと笑っていた。
(何か貴也君っておもしろい)
そう思いながら未来は笑い、一人で家に帰っていった。
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