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「い、嫌がってるんじゃないかその娘!!」
貴也が意を決して男達に叫ぶと、男達は一斉に貴也を見る。
未来はその一瞬の隙を見て、男達から逃げ、貴也の後ろに隠れる。
「西院君、どうしてこんなところに?」
「帰りの途中で悲鳴が聞こえたから来てみたら今の状況というわけ。ここは危険だから僕から離れてて」
貴也に言われるまま、未来は貴也の側から離れていった。
すると、今度は男達が貴也を囲むように集まる。
「何だこいつ?」
「知らね~、それよりこいつをボコらね~?」
「いいね~そうしようか?」
そして男達は貴也をボコり始める。
その状況を遠くから見ていた未来は、すぐさま男達に駆け寄る。
「このままじゃ西院君死んじゃうよ!!」
すると、男の一人が未来を突き飛ばす。
「お前はそこで黙って見てろ!!」
それから貴也への暴行は30分にも続いた。
そして男達が貴也が気絶していることを確認し、未来に近寄っていく。
「じゃあ次はこいつで遊ぼうぜ!!」
そういい男達の一人が未来の手を引っ張ってその場を後にしようとすると、未来は最後の悪あがきをしながら貴也を見る。
「西院君助けて!! 西院……貴也君助けて!!!」
未来の呼びかけに答えるかのように、貴也はゆっくりと起き上がる。
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