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シルバーのステーションワゴンから降りて来た山田。
『結婚式で会ったよなぁ?山田先生。』
山田は黙って頷くと、テーブルに着いた。
『で?結婚するつもりあんの?』
『い、いえ。遊びですから。』
『遊び?アンタの言う、遊びでウチの家庭はグチャグチャになってんだよ!どう思ってるわけ?』
ここで山田は、驚きの言葉を発した。
『ぼ、僕は、アナタの奥さんを救ったんですよ?』
はぁ?
『そもそも、アナタが奥さんを大事にしないから、だから僕が代わりに。』
なぁにぃ?[★]
『アナタの事を相談され、抱いてくれって頼まれたから僕は…』
『ほう[★]山田先生は、自分がした事は正しいと?そう言いたいわけね?』
『アナタの奥さんが誘わなければ、僕から誘うなんて有り得ない。しかも僕は、結婚するまで童貞だったんですヨ?女性の誘い方すら解りませんヨ。』
[★][★][★][★]
これが教師か…[★]
これでも男か…[★]
キレそうになる気持ちを必死に押さえ、俺は言った。
『携帯を見る限りでは、誘ってるのは先生なんだけどなぁ。ウチのやつはさぁ、車の免許無いんだよね。だからさ、土地勘が全く無いんだよ。道を知らないの。待ち合わせ場所は、アンタが顧問してるクラブの大会会場近くばっかりじゃん。電車の乗り継ぎ方法も、待ち合わせ場所まで誘導してたのも、全部アンタじゃん?なのに、ウチのが全部悪いわけ?』
『遊びと言って始めた事。お互いの家庭に迷惑はかけないって約束してあったのに、バレて僕に迷惑かけてるのは奥さんじゃないですか?』
我慢の限界が来た…
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