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山田が言い残していった第三者。
弁護士か…
俺は先手を打つ為、携帯から色んな所に問合せてみた。
すると、東京都庁で(確か)30分5千円で、誰でも簡単に弁護士に相談出来ると教えてもらった。ただ、時間帯が朝~夕方。
一応、電話をしてみた。
事情を話してみる。
すると、
『それは早く手をうたないと。相手は教師。学校ですよネ?必ず顧問弁護士がいますから、学校の紹介とかで、もうすでに相談してるかもしれませんヨ。』
しかし、俺はトラック乗り。日給月給の歩合制。
一日休んだら、万単位で収入が減る。
マンションのローンも始まったばかり。
『あ、また改めて連絡します。』
俺は電話を切った。
悩んだ。かなり悩んだ。
悩んだ末、会社で1番信頼している上司に、恥をしのんで事情を話し、休みをもらう事を選択した。
『…とゆー訳なんで、一日休みを頂けないでしょうか…?』
『今は人が足りないからなぁ。給料も減りますよ?それでもいいの?』
『でも、他に手立てがないもんですから…』
『ぱぱさん、弁護士ぐらい、ウチの会社にもいますヨ。』
『え?』
『いつも頑張ってくれてるから、紹介しますよ。土曜日も事務所はやってるはずだから、仕事休まなくても大丈夫。』
『ええ?ホントですか!スイマセン。助かります!』
こーして俺は、会社の顧問弁護士に会いに行く事となった。
『今日は金曜日。ちょうどいいから、明日行けば?電話は入れておいてあげるから。』
山田に一言謝らせるつもりが、ついに弁護士騒動にまで発展。
翌日、俺は普段着慣れないスーツに身を包み、妻を伴い弁護士事務所を訪ねた。
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