516人が本棚に入れています
本棚に追加
『奥さんアナタ、こんな話ばかり旦那さんにされてたの?悲しかったでしょ?辛かったわよね。』
『私は産みたかったのに…』
妻が号泣しだした。
『旦那さん、奥さんはこんなにも産みたがってるんですヨ?』
『俺だって、出来れば娘に会いたい。そんなの当たり前でしょ!?』
なぜか無性に腹が立ってきた。
どこの世界に、自分の子供に会いたくない親がいる!?
『じゃあ、1500あるんだから、私は産むべきだと思います。』
『先生、簡単に言ってくれるけど、育てて行くのは俺達なんですよ。ウチには、母親を必要とする年齢の子供が二人いるんだ。この二人を放っておいて、両親揃って娘に掛かりっ切りになる訳にいかないでしょ?キレイ事じゃあ、子供は育てられないんですヨ!ましてや、十年以上待ち続けた娘。俺の気持ちだって解って下さいよ!』
『旦那さん、赤ちゃんに性別は関係無いでしょ?』
『そーゆー事を言ってるんじゃないだろ?』
段々と言い争いになって行く俺と江川先生。
妻が口を挟んだ。
『パパ、ごめん。やっぱり産みたい。私がキチンとするから。』
江川先生は一度退室。
俺と妻はもう一度話し合った。
最初のコメントを投稿しよう!