別れぬ理由④~息子達

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全く、医者ってのは、こちらの都合はまるで無視。 娘が危険と言われれば、仕方のない事かもしれないが… 困ったのは息子達の事。 トラックドライバーの俺は、毎朝3時起き。帰宅は夜7時。 小学四年と保育園児の二人をどうするか… 妻が入院して、早速壁にブチ当たった。 朝ご飯、送り迎え、炊事洗濯…仕事に穴は空けたくない。休めば給料は格段に減る。 そんな時、姉から電話が来た。 『子供達、預かろうか?』 それしか無いよなぁ。 いつ退院して来るのか解らないし… 姉の家へ、息子達の荷物を全て届けた。長男は、姉の家から初めてのバス通学になる。 普段は歩いて通う距離。 カワイソウだが、娘の為… 『お前達は、今日からママが退院して来るまで、オバチャンの家に泊まる事になった。』 『うん、解った。』 長男は事情を受け止めている様子だったが、次男は、 『俺はヤダ。パパと一緒がいい。』 『そんな事を言うな。パパは送り迎えも出来ないんだから。兄ニィと一緒だから、お泊り出来るでしょ?』 『…わかった…』 辛い選択だが、他に手立ては無い…。 俺は姉の家を後にした。
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