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家に入ると、携帯を手に何かしている妻。
よく見れば、相手とのメールの履歴を全て削除している。
こいつ、馬鹿か?
浮気相手に対して有利な状況を自ら作っているのだ。
『おい!何やってんだ!やめろ!』
『もう終わった事なの!関係ないの!』
妻は錯乱し、結局、全ての履歴を消した。
妻の浮気相手。
メールの内容から何となく誰かは解っていた。
ただ、いくらなんでも有り得ない。そう思っていた。
『メールの相手は俺と面識あるのか?』
首を横に振るもんだと思っていた妻が頷く。
『山田(仮名)先生か?』
妻は力無く頷いた。
『やっぱり…』
俺の中では有り得なかった事。
相手は妻の高校時代の恩師だった。
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