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妻が入院してから、一ヶ月を越えた。
男の三人暮らしが始まって二週間を越え、俺の疲労はピークを迎えていた。
朝3時、次男と起床。
次男をトラックで寝かしたまま仕事をこなす。
夜7時、いつものスーパーに次男と立ち寄り、お買い物。
クリーニングコーナーのオバチャンが、顔を覚えたのか、毎日手を振ってくれる。
帰宅すると腹を減らした長男がグッタリしている。
急いで晩御飯を作る。
子供達が食べてる間に、風呂を沸かす。
食事を終え、三人で風呂。
食器類を洗い、今度は洗濯。
洗濯が終わると、翌日の次男の着替えを用意。
一服して就寝。
毎晩12時前後に床につく。
平均睡眠時間は3時間…
俺の体も限界に来ていた。
妻の方は、相変わらずの安静のみ…
ただ、娘の成長は止まって来た様だった。
週末、いつもの様に病院に行き、主治医に話しを聞いた。
『予定より一ヶ月早いですが、胎内での限界が見えました。赤ちゃんを出します。促進剤は使えないので、子宮に刺激を与えて…』
何だかよく解らないが、早くこの状況を打破出来るなら、何でも良かった。
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