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 タイミングよく、しかしタイミング悪く和歌崎さんが出てきた。今日も天然な笑顔で、私は少し身構える。時間的にはこんにちはに近いのだが、和歌崎さんはいとも普通に朝の挨拶をした。私も習って「おはようございます」と自然に言おうと思ったのだが、その前に 「ゴミ、捨てに行くんですか」  和歌崎さんは目線を下に動かして問う。挨拶より先に肯定の言葉がでた。 「良かったら連れて行ってもらえませんか。ゴミ捨てる場所曖昧で。教えてもらえたら嬉しいです」
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