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最近越してきた和歌崎さんという人は、私より二つ年下なのだそうだ。
和歌崎さんは、私の低い身長とは裏腹に、見上げるほどの背をもっている。
天然そうなゆるい笑顔に、視力が悪いのだろう少し大きめの黒縁のめがねをだらしなくかけていた。
私は扉を開けて、初めて和歌崎さんを見たとき、きっとこの人は私と相性が悪いんだろうなと、にこりと笑いながら思っていた。
引越しの挨拶をしてきたとき、私は生憎留守で、次の日改めてまた私の家に来たのだという。
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