Prelude de ROUGE

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 肥沃な大地と、広大な海を近くに望む、 『竜に護られし国家 ビルデン王国』  その名の通り神話に登場する「神竜 メガイエル」を守護神に、組織化された騎士団や、実体ある竜族と共に戦う、『竜戦士(ドラゴンテイマー)』と、精神状態でこの世界を漂う竜をその身に憑依させ戦う、『竜依戦士(ドラゴンウォーリアー)』により魔族や、侵攻を企む獣人達から自らの国家を護っている。  そのビルデンに、遥か昔から思想の違いにより海を経たててまでも対立と戦争を繰り返している、 『竜を討ちし国家 フェルダイ帝国』  この国家は、現帝王エルケセク=フェルダイという人物を神のように崇め、竜さえも人間を脅かす存在として認識し、魔族と対等の扱いをしているのだ。  工業は栄えているが、貧富の差が激しい国、としても有名だ。  大きな国家はこの二つなのだが、そのフェルダイ帝国の北には、『中立国家 キラフ共和国』 という小さな国と、幾多の獣人達の村や、魔族の溜まり場も存在している。  さて、この世界に、いやこの時間に、一人の吟遊詩人が迷い込む……。彼の目的は何なのか、それは今はまだ分からない。
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