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女「今日は楽しかった~!ホント、ありがとね♪」
トビキリの笑顔で、男に話し掛ける。
男「おぅ。俺も楽しかったょ!なかなかはしゃげたねーw」
男も、心底楽しかったと言わんばかりの笑顔を見せる。
なんつーほほえましい光景だろう。
女「なんたって、バレンタインだしね~!」
男「あー、そっか。それでカップル多めの、綺麗な飾りも多かったわけねー?」
男は……当然、気付いていた。でもとぼけていた。
だって、期待しているのがバレるのも恥ずかしかったし……まだ貰ってないし。
女「バカップルも多かったから……あたし達、浮かなかったよね?w」
男の顔を覗き込むように、女は首をかしげてみせる。
男「さぁ……たぶんなw」
正直、周りなんか見ていない。
でも、キラキラと輝いて見える女の顔なんか、
直視できる訳も無く、肩をすくめながら、周りに目をやった。
かわいくって、しょうがない。この子と付き合えて、ホントよかった。
少し顔を赤らめながら、そう思っていた。
周りを歩く恋人達は、腕を組んで歩いていたり、
笑顔をこぼしながら会話したり、とても幸せそうだ。
そんな景色の中に、違和感無く二人でいられることを……幸せに思う。
……ちょっとぼんやり浸ってしまった男は、はっと我に返る。
そうそう、やっぱり聞いちゃおう!!男は、勇気を出して女に尋ねることする。
男:「あ、でさー……俺。そういえば、貰ってないんですけど?w」
いつものバック以外、荷物を持っていない彼女をみて、
少々がっかりしていたからか、少し意地悪な表情になる。
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