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僕は影へ向かって歩いた。
だんだんと距離が縮まっていく。
僕は内心、かなりドキドキしていた。
だんだんと影の正体が見え始めてきた。
あれは……、岩?
「ん?」
岩の上に……。
おじいさんが座ってる。
僕はその姿を確認すると、おじいさんへ向かって走り出した。
「おじいさん!ここで何してるの?何かいきなり誰もいなくなって……。」
僕は人がいたことに嬉しくなって、かなりの勢いで話しかけた。
おじいさんは最初は黙って僕の話を聞いていた。
そして僕の顔をまじまじと眺めていた。
すると、突然驚いたように目を見開き一瞬悲しい顔をした。
そして僕の手をガシッと握りしめ話し始めた。
「お前は………。なぜこんな所にいるんじゃ………?」
「え?」
僕はおじいさんの驚いた様子と、突然の行動にビックリした。
おじいさんは一瞬、僕の驚きに戸惑った様子だったが、それを押し切りまた話し出した。
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