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律は、今まで彼女を作らなかった。顔も性格も文句なしで、言い寄ってくる女性は数え切れない。
1度くらいはあっても…と、咲子は不思議に思い聞いてみた事があった。
すると、律は
『咲子と一緒にいられなくなっちゃうだろ。』
と、言っていた。
とても嬉しかった。この言葉は、今でも忘れていない。
律は咲子に対しては、さらっと何でも言う。
『かわいい』
や
『咲子がいいよ』
など。
はたから見れば付き合っているように見えるのだろうが、咲子は兄弟のような、親友のような今の関係だからこそ律がそう言えるのを知っている。
もし、律に自分が好意を持っている事を伝えたら…
『僕も好きだよ。でも、兄弟のような、家族が大切と同じ意味での好きなんだ…』
と、言われるであろう。
目に見えている。
更に、今頃になって好きな人が出来たとか…こんな気持ちは初めてだとか…余りにもしゃくに触ったので、いじめてやろうと決めた。
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