3人が本棚に入れています
本棚に追加
千乃は、無意識に部屋を飛び出し走っていた。
はぁはぁ…
気付いたら、公園へ着いた。
とりあえず、冷静になろうとベンチに腰をおろす。
どうして、走り出してしまったんだろう…
とにかく、わけもわからぬまま遠くに行きたくなった…消えてしまいたかった…
(あの場所は、私がずっと欲しかった場所…手が届くわけない…)
千乃「でも、欲しくなる…」
ふぅっとため息をつき、家に帰ろうと立ち上がった時だった…
「目黒さーん!!」
律がやってきた。走ってきたため、息を整えようと深呼吸する。
律「はぁ…め…はっぐろ…はぁさん……。わ…すれ…はぁ物…」
しゃがみ込み手渡した。
受け取る千乃。
それは生徒手帳だった。しかも、見られたくない写真入りの…
(見られたか…!?)
顔が赤くなる千乃。
それを見た律は…
恥ずかしそうに、頬をポリポリとかき…
律「ご…ごめん…見ちゃった」
千乃「えっ…」
ポトリと生徒手帳が落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!