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「フクロウさん、あたしのこと好き?」
「ああ好きじゃとも」
「ホントに?」
「ホントじゃよ」
「エヘヘ」
何もしなくても受け入れてくれる人がいる。
今はそのことがたまらなくうれしい。
顔をあげ街を眺める。
雲がゆっくりと流れていく。
森も空も雲も大きい。
でもなぜか――
なぜか自分はきゅうきゅうとしている。
いつの間にこうなってしまったのだろう。
ユキは自分の胸が押し潰されそうなのを必死に堪えながら、
「ねぇフクロウさんの歌を聞かせて」
と云った。
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