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次の日。 ユキは学校に行った。 さすがに2日続けて学校を休むわけにはいかない。 「ユキちんおはよー」 教室に入ると、親友のマリが話掛けてきた。 茶色いサラサラヘアにつぶらな瞳。胸元にはペンダントが輝いている。 マリは少しだけ斜に構えると、両手を口にあてにっこり微笑んだ。マリはユキの一番の親友だ。 ユキより一回り小さく動物にたとえるなら、小鹿のような女の子である。 「おはよう」 とユキは云った。 華奢な体躯からすらりと伸びたした細い足がユキの目をひく。 確かにマリは一番の親友なのだが、そうであると同時にユキはマリに対してちょっとしたコンプレックスを持っていた。
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