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確かに、ユキの魔導師としての資質は学年でもトップクラスである。卒業試験での1番も夢ではない。 しかし。 事実上1番にもっとも近いのは目の前にいるマリだった。 魔法の使い方、頭の良さ、華奢なルックス。 そしてほっそりした足。 窓の外を眺める。 雲雀がちちちと泣いていた。 ユキからみた観たマリは完璧だった。文句なしのパーフェクトガール。 羨ましい。 ユキはマリが自分の親友であることが何よりの自慢だった。 しかし、そんな自慢の親友を越えなければ、ペンダントは手に入らない。一番になるためにはマリは大きな障害でしかなかった。 そんなことを今ここで口にすることはできない。
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