長い名前

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    「ハハハハハ、メラルーは物を盗む奴だとは知っておったが、まさか恩返しとはな。」  白髪の男は、魚の燻製を受け取り、愉快そうに言った。 「いや、有難く頂戴しよう。折角来てくれたのだ、中でお茶でも飲んでいきなさい。」  モジモジとしていたメラルーの瞳がパッと輝き、喜びを示す様に尻尾がピンと伸びた。  メラルーが招かれるままに中に入ると、小さな部屋にプンと酒の匂いが漂っている。  ゴチャゴチャと物の置かれたテーブルの上には、酒が半分ほど入ったグラスと干し肉が少しばかり皿に盛られていた。 「ははは。じじいの一人暮らしなものでな…」  白髪の男は散らかったテーブルの上を片付けメラルーが持てる様な小さなコップを探してテーブルに置いた。
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