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「舐めたマネしやがって…!」
吐き捨てるように言った男は、縛り上げたメラルーを目の前にして、ニタリとした。
でっぷりと太り、脂ぎった顔を照からせながら、剥ぎ取り用のナイフを弄んでいる。
「こいつを捕まえるのに、どれだけ苦労したか…!」
男の傍らには卵から孵化したばかりであろうリオレイアの幼生が、両足を縛られぐったりしている。
「だって…、かわいそうニャ!そのコ生まれたばっかりニャ!!」
捕らえられているのも忘れ、メラルーは怒りを露にする。
「メラルー風情が偉そうに…。まあいい。俺は急いでいる。面倒だが、知られたからには死んで貰おうか。」
男は薄気味悪い笑みをさらにひきつらせ、ナイフを振りかざした。
「くたばりな!!」
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