3日前…

2/5
前へ
/60ページ
次へ
    「舐めたマネしやがって…!」  吐き捨てるように言った男は、縛り上げたメラルーを目の前にして、ニタリとした。 でっぷりと太り、脂ぎった顔を照からせながら、剥ぎ取り用のナイフを弄んでいる。 「こいつを捕まえるのに、どれだけ苦労したか…!」  男の傍らには卵から孵化したばかりであろうリオレイアの幼生が、両足を縛られぐったりしている。 「だって…、かわいそうニャ!そのコ生まれたばっかりニャ!!」  捕らえられているのも忘れ、メラルーは怒りを露にする。 「メラルー風情が偉そうに…。まあいい。俺は急いでいる。面倒だが、知られたからには死んで貰おうか。」  男は薄気味悪い笑みをさらにひきつらせ、ナイフを振りかざした。 「くたばりな!!」
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加