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「…ふむ。」
資料をすべて見終えて一息。
今回の任務は比較的簡単そうだ。
「…峰 浩三。冨田自動車の会長。この数週間の間に秘密裏の取引が、会長自身の手で行われると予測されている。俺の任務はその取引現場を押さえ、その取引相手を確認すること。」
上手く事が運べれば、銃を使うまでもなく終わる仕事だ。
俺のすることは取引相手の確認だけなのだから。
「問題は…目星がついているとはいえ、取引をする日がわからないってことかな。」
まあそれにしても、彼の家に張り付いて見張っていればいいだけの話だ。
更にいえば秘密裏の取引というだけあって、実行は夜だろう。
ならば夜に見張りに行くだけでいい。
「一応念には念を入れて…いつ取引に行かれてもいいように隠しカメラあたりも用意しておくか。」
どうせならば何も考えられないくらい難しい任務を持ってきてくれればいいのに、これでは拍子抜けだ。
「まあいい…。さて、夜に向けて準備するか。」
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