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「いいの?ほんとにいいの?」
少女は期待に満ちた…でもどこか不安そうな瞳で俺を見上げてくる。
「ああ。俺は結構金持ちだからな、お前一人養うくらいわけない。」
これは事実だ。組織からはいる金は膨大なのだ。俺一人じゃ使い道がないほどに。
「ただし、今後は無闇に人を殺さない、傷つけない、これを守れるならな。」
「守る!守るよ!ありがとう、お兄ちゃん!」
「おっと。」
ガバッと抱きついてくる。
ああ…そう言えばしばらく人の温もりに触れてなかったなあ。
「で、おまえの名前は?」
少女の頭を撫でてやりながら尋ねる。
「私はルル!みんなルルって呼ぶの!」
「ルルか…。覚えやすい名前で結構。俺の名前は…」
俺の名前…そうだ、俺の名前は…。
「? お兄ちゃんの名前は?」
「…俺の名前はクロウだ。さ、車に乗せてやるからついてこい。」
立ち上がりながら答える。
そう、俺の名前はクロウだ。
そうだよな、レン。
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