秋生

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「でもね、K公園でもいいんだけど、あそこは道具を借りなきゃいけないのよ。持ち込み不可なの。ほんで、千夏っちゃんの言ってたT駅の川原ね、そこはね駅降りてから歩かなきゃなんないのよ、三十分くらい。車ならいいんだけど・・・、でも高かったでしょ?一人一万円くらいになっちゃうじゃん?って言うかさー、私たち何でいつまでもみんな貧乏なんだろ?一人一万円くらいバンと出してさ、車で快適に行きたいよねぇ。」 春香は私の相槌も待たずにしゃべりまくる。 受話器を右から左にかえる。 「あ痛たたたた。」 さっきから私の足の裏を揉んでいた秋ちゃんが力を入れすぎて、思わずそう言って足を引っ込める。
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