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「それで??あたしにどーしろっていうのよ。」
なんだか悔しかった。
香織が一気に遠くに見えた。
増田は妙に私のことを毛嫌いしてる。
もちろん私も増田のことは大嫌いだ。
だからこそ香織が増田のことが好きとしってやるせなくなってしまった。
「手伝ってよー💕あたしの初恋なんだから❤」
「はいはい。」
「一姫は気になってる人いないの??」
私は何度もいうが男が大嫌いだ。
男という存在がこの世から無くなってしまえばいいのにとさえ思っている。
「あたしは色恋に溺れない主義なの。」
「馬鹿ねー。一姫だっていつかそういうときがくるわよ😃💕」
おまえは母ちゃんか✋
私たちはマックを出た。
外は春の風が優しく吹いていたが、少し肌寒い気もする。
交差点の信号待ちに立った。
すると香織がいきなり私の腕を引っ張る。
「ねー‼前の人‼かなりかっこよくない??」
「顔見えないじゃん。」
「もう背中のオーラでわかるよー✨」
私たちの前に割り込むように立ったそいつは随分と背が高く、焦げ茶の髪をなびかせている。
黒い細身のスーツに金のピアス。
「ただのヤクザじゃないの??」
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