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「ねー‼やっぱめっちゃかっこよかったじゃん‼しかもかわいいお嬢さんだって✨」
「ただのナンパ男だよ💧顔もたーだ綺麗なだけでなんにも魅力感じないわ。」
それでも香織はキラキラと目を輝かせる。
「一姫ったら見る目なっ‼優しそうだったし🎵ああいう人の彼女ってどんな人なんだろ✨」
「あれわざと携帯落としてんのよ。」
私はわかっていた。
ポケットに手をツッコミ、さりげなく抜くときに携帯を握っているところが見えた。
あの状態で携帯を落としたことに気付かないなんてありえない。
「えー💦一姫の思い過ごしだって😃✋」
「まっ、もう二度と会うこともないし、どうでもいいけどねー⤴」
私たちは笑いながら電車に乗り込む。
私はこの時、彼との長い物語を予想だにしていなかったんだ。
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