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「一姫~かえろっ😃✨」
次の日も私たちはいつもの一日を過ごした。
今日は珍しく部活が休み。
毎日部活に体が慣れてしまっているためなんだか不思議な気持ちだ。
「なーにぃ??なんかいいことでもあったわけ??香織はすぐ顔に出るんだから。」
香織は跳ねるように私の隣へやってくる。
顔は満面の笑み。
「へへへ❤増田くんとメアド交換できたんだ💕」
思わぬ話題に私は顔をしかめる。
「そう💧よかったね💧」
苦笑いとはこのことだ。
全く恋に溺れるとこんなになるもんか😞💧
そのあとも香織の増田の話は止まらず、昇降口を出た。
すぐに校門辺りの異変に気付く。
「なんあったのかな??」
女子が校門の周りに集まり、騒いでいた。
生徒だけでなく、女の先生まで…。
私たちは首を傾げながら、校門を出ようと生徒の間を掻き分けて歩いていった。
そこには…
「あの人…。」
輝く黒のベンツに寄り掛かる、背の高い男。
黒のスーツ。乱れた襟元。
焦げた茶色髪。金色のピアス。
サングラスの奥に光る青の瞳。
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