プロローグ

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今年も広島に夏がやって来ました。とても暑い夏です。 近年地球温暖化が叫ばれ毎年のように最高気温記録更新が報道されています。 夏…特に8月の声を聞くと平和の声が叫ばれます。ここ広島では特にその声は強くなります。 やはりあの事件のせいでしょう。 第二次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月6日 午前8時15分 アメリカ空軍B29爆撃機エノラゲイが原子爆弾を投下したのです。リトルボーイ、ピカドンとも呼ばれるこの原子爆弾により広島の町は焼け野原となり何十万もの人々の尊い命を一瞬に奪いました。沸き上がるきのこ雲、熱に苦しむ人々の姿は映画やテレビ映像で何度もみました。 「過ちは二度と繰り返してはならない」の言葉の元に広島の3日後に一回り大きい原子爆弾を投下された長崎と共にそれぞれの投下日に記念式典を行い世界平和を唱えています。しかし、今もなお世界中で原子爆弾の何倍もの威力をもつ核爆弾が開発され実験と称し使用されています。 なかには「原爆投下はしょうがない」と発言した失敬な大臣もいました。 そんな広島の原爆記念日が来る度に私には忘れることのできないある事件を思い出します。
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