また、会う日まで

2/8

2672人が本棚に入れています
本棚に追加
/967ページ
今日、幼馴染みが日本からいなくなる――…… 幼馴染みは他にも2人いるけど、アイツは――……比奈は、中でも特別な存在だった。 あれから、5年――…… 生きててくれて、ありがとう。 「あ~ん、那衣~、絶対、絶対、連絡ちょうだいよー?」 「長い休みの時は日本に帰ってきてくださいね! 私、ずっと応援してますから!」 「気張って行けよ! 次に会う時は、もっと女らしくなってることを期待してる」 「ハハッ、ありがとな、みんな。木野那衣、世界に挑んできます!」 1月11日。朝9時。 早い時間帯の出発だったにも関わらず、空港には比奈とオニ先輩を見送りに来た人間が、ざっと50人以上集まった。 個性の強い徳峰生は横断幕を広げて、オニ先輩の門出を祝福。先輩はその1人1人とハグを交わして、相変わらずの『女たらし』ぶりで、女の子を泣かしていた。 「恥ずかしい連中で悪かったな」 「キタミ~ン、どうしてそういう事言うの~? 寂しいなら寂しいって、最後くらい素直になりな~?」 「バカッ、やめろッ!」
/967ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2672人が本棚に入れています
本棚に追加