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「うふふふ……」
………なるほど、オーディンの様子を見るかぎりロキはわざわざその面倒くさい事をやりやがって大変だったっぽい。
…この話題にはもう触れない方が良さそうだ。
「ねぇ、そういえばさっきサラッと流されちゃったけど…魔法なんてものもあるの?」
「えぇ、ありますよ。魔法には六つの種類があります。火炎、氷結、疾風、電撃、光、闇といったぐあいですね。因みに私が電撃で、ロキはオールマイティーです。」
「まぁさっきの円を描くだとかは、基本的なもんだから分類はされないが一応魔法の部類だぞ。だが基本ができなきゃなんも出来ねぇ。」
「それで幼い時にかなり苦労しましたもんね、ロキ?」
「オーディン!!大昔の事言ってんじゃねぇよ!」
「うふふふ……あぁ奈月さん、魔法に関しては私よりロキの方が詳しいですから、ロキに聞いてあげてくださいね。」
「…あ、はい…」
「聞いて『あげてください』って何だぁぁああああ!!!」
「お黙りなさい」
「ちょっと黙ってて」
「…俺、何でこんな扱いなんだ……」
再びジメジメした空気を出しながら地面にのの字を書き始めたロキ。
反応がいちいち面白かったからついついいじってしまった。
……でもフォローする気は無い。何故なら面白いから。
「さて。説明はこれくらいにして、そろそろ奈月さんの処遇を考えたいのですが……」
「処遇?」
「貴女のこれからの生活の事ですよ。もう元の世界には帰れませんから」
パンと手を鳴らして次の話題を
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