自由

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追い出されるとばかり思って身構えたバルジャンは驚いた。 「よろしいのですか?私は前科者なのですよ?」 バルジャンは慌てふためいて黄色い通行券を出し、司教に差し出した。 「それでも…泊めてくださるというんですね?」 司教は大きくうなずき、微笑んだ。 「マグロアール、お客用のベッドも用意なさい」 司教はバルジャンに椅子に座るよう言った。 あっけにとられたままバルジャンはがくん、と椅子に座り込んだ。
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