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吹雪が一瞬だけ途切れ、視界の隅を、木造の建物が掠めた。ログハウスだ。
「…在ったね…。」
「うん、在った…。」
私と秋音は顔を見合わせーーーどっと息を吐いた。
「「助かった~…!」」
涙で目元が凍りつきそうだけれど、構ってる場合じゃない!
這うようにしてドアの所に辿り着く。 地図を落としてから、吹雪の中、二時間は歩き回った。体力限界だよ…(泣)
「あの~、御免下さい~…。」
秋音がドアを叩く(声か細い)。
暫くして蝶番が軋み、ログハウスから、一人の老人が現れた。
「ああ…。予約なさってらした方々ですね?お待ちしてましたよ、大変でしたでしょう。」
そう言って、老人は…ログハウスのオーナー、坂根詠一は、優しそうな笑みを浮かべてくれた。
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