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いつの間にか
茹だる暑さが消えて
木枯らしが吹いて肌寒い
周りは秋の装いを増して街路樹の葉は紅く染まる
綺麗に染まった葉もいずれ朽ちて落ちていく
ひらりひらり…
僕はただ風に舞う葉を眺めては煙草を吹かす
行き交う人の中に貴女を見つけた
腕を組み歩く貴女を
想いを伝えられずくすぶらせたまま
きっとあの時伝えていれば
今貴女の隣で腕を組んでいるのは僕だったの?
今貴女が目の前を通り過ぎる
僕は下を向いて溜め息と一緒に煙を吐き出す
ひらりひらり…
僕の想いも散り落ちて
木葉の中へ埋もれいく
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