第2章 酒呑の首

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そんなこんなで里についた俺は、酒呑童子伝説の詳細を知るために村人に聞取り調査を開始した。 村人の話はてんでバラバラだった。 「酒呑童子は首だけになっても鬼として生き続け、村人の体を奪いながら今も山の奥で生き続けている。」 「首だけになった童子は女への興味を失って、山奥で陰遁生活をしている。」 「山奥には朽ちた神社があり、干からびた童子の首が奉られている。お湯をかけたら三分で生き返る」 「童子は山奥に芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」 わけがわからない。童子はカップ麺やおじいさんにジョブチェンジしたというのか? ただ、共通して言えることは、童子は今もなお山奥にいると信じられていると言うことだ。 これ以上の情報は得られそうにない。やはり奥に進み、フィールドワークを続けしかなさそうだ。 明くる日の朝、充分に装備を整えた俺は霧がかった山奥への道を歩きはじめた。 うん、やはり『俺』の方がワイルドさがでていいかんじだ。 さて、これからどうなることやら。次回もこのチャンネルにスイッチオン‼ (k)
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