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桜との会話は自然と弾み、途切れることはなかった。
「あははっ」
桜の笑顔はとても可愛くてついつい見とれてしまう。
「何?
私の顔になにかついてる?」
言葉すらなくし、桜を見つめてしまっていた俺に、桜は首を傾げながら言った。
「べ、別になんでもねーよ!!」
「ふーん、変な和生」
こんな幸せな時間も無限には続くはずもなく…
ガララッ
「おう、和生
今日は早いな。
こりゃ明日は雨だな。
……ん
あれ、桜霞…ちゃん?
……何、お前らそういう関係なわけ?」
……一瞬で崩れさった。
本日最初の登校者は恭也君でした。
「なっ、恭也!!
これは…えっと、その」
「別になんでもないんだよ!
二人とも早く学校来ちゃったから、少しお話してただけで…」
恭也を前にパニくる俺を桜が助けてくれた。
でも、そうはっきり何でもないって言われると少し傷つくというか…
「ふうん…
とりあえず和生、後からゆっくり話し合おうな」
恭也は疑いの眼差しで俺を睨むとそう言った。
どうやら疑いは晴れてないらしい…
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