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結局今朝、その後は恭也を交えて三人で雑談だった。
途中から筋肉ゴリラ君が乱入。
もう朝のいい感じな雰囲気は全部ぶち壊しになってしまった。
今は昼休み。
俺と恭也と元、それに桜で一緒に弁当タイムだ。
つーか、恭也と元、正直邪魔だ。
俺は桜と二人きりがいい。
恭也はまだ良いとして、元は邪魔極まりない。
だってコイツ筋肉とか部活とか体育会系の話しかしない…
ガッツ石松の筋肉論なんて誰も興味ねーんだよ!!
「……はぁ」
「どうしたの、溜め息なんて?」
隣の桜が心配そうに俺の顔を覗きこんでくる。
俺の心臓はそんな些細なことにも律儀に反応し、ドクンと強く鳴った。
「ん…
午後の授業だりいな、と思ってさ」
またまた嘘をついてみました。
桜と二人きりで弁当食いたかった、なんて恥ずかしくて言えない。
それに、そんなこと言ったら恭也と元に何を言われるか分からない。
「……はぁ」
俺はもう一度、さっきより大きな溜め息をついた。
「溜め息一回つくたびに幸せが一つ逃げてっちゃうんだよ」
俺の溜め息の原因は笑顔でそんなことを言った。
でも、実は俺の溜め息の原因はもう一つあるんだ。
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