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鳥がさえずっている。
縁夜は降り続く雪の中にいた。
縁夜は途中少し考え事をしたかと思うと、一旦縁側に戻った。
何をするのかと思いきや、小さな湯呑みを持ち、また雪の中に戻った。
その湯呑みを使って、降り続く雪を小さな腕を振り、集めていた。
その様子を見ていた右京は静かにほほ笑んでいた。
日が沈みかけてはじめていた。
微かに光る夕日を見つめ、右京は「中に入るよ」と、縁夜に告げて行った。
縁夜は溶けた雪がたまった湯呑みを持って屋敷に戻る。
「雪…止まないね」
いまだに止まない雪を見つめ、縁夜は右京に言う。
「明日も降るかな…明日は縁夜の関節をいじらないといけないのに…」
「いじるって…変な言い方をしないでくださいよ。手入れをするのでしょう?」
そこをツッこむか。と、笑いながらお茶をすする右京は窓を見た
「本当…止まないな…」
どこか寂しそうに言う右京
空は一面闇と白を飾っていた
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