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生活用品の足りない、
白一色で統一された、
無機質な室内。
部屋の中心に据えられた大きなベットに、今、生まれ落ちたかのような表情の男。
焦点を合わせるように、
2~3度瞬きをして、天井の蛍光灯を見つめ、今の自分の状況を、思い出すように、ぼぉ と考えているような…
混沌とした 意識が…
瞳の奥に飛び込む
光りの輝きにより
導かれて行く…
静まり返る室内に、
響く心電計の電子音と、
酸素吸入機のリズム。
身体に繋がる
コードやチューブが、
力強く脈打ち始めた命を、
後押しする為に伸びている。
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